京セラから防振機能が付いた新型両頭グラインダーが発売されました!
京セラ 新型両頭グラインダー TG-152
…とういのは冗談で、現行機
TG-151 をプチ改良したものです。
名づけて、TG-151改。
ちなみに、デフォルトの 京セラ 両頭グラインダー TG-151↓
素のTG-151をフツーのスライムだとしたら、TG-151改はキングスライムって感じですね。なんかちょっとだけ強そう。(笑
ぶっちゃけ、大した改良ではありません。施した改良点は3つ。
1.防振台の設置
2.運搬ハンドルの装備
3.照明のLED化
4.その他1●防振台の設置
静かなインダクションモーターを使っている卓上グラインダーですが、超精密にでも作られていない限り振動は発生します。本機も多分にもれず振動が発生。作業台を伝わって床にも振動が感じられる…。これじゃマズいと思い防振機構を考えた。
未装着状態の防振台
デフォルトでは小さいゴム足が4つ付いているだけだったので大幅強化。小さいゴム足4つを取っ払って「
防振ゴム(VD1-1520M4)」に換装。
ゴム足を防振ゴムに換装 さらに太い直径46mmのあらら特製シリコンゴムを装着。
あらら特製シリコンゴム。高さがあるので上下振動にも対応。 理想はこんな感じ。 ゴム足は極力四隅に配置して安定性を出し、作業性が悪くならないよう低床設計にした。
防振台本体にはパーチクルボードを使用。振動エネルギーを重いパーチクルボードで吸収させる。同じエネルギーなら軽い物より重い物の方が動かないからね。
防振台により振動を100%吸収!…と言いたいところですが、完全防振は叶わず…。感覚的に7割減ってところでしょうか。フツーの扇風機を「強」で稼働させたくらいの振動。
まぁ、日中での作業であれば迷惑にはならないレベル、かな。
2●運搬ハンドルの装備
部屋が狭いため卓上グラインダーも作業台に常置できません。使う時だけ作業台に乗せるという工程になるため運搬ハンドルの存在はとてつもなくデカい。でも、京セラもマキタも付いてないんですよね。三流メーカーの物には付いてるのに…
新興製作所 SHG-150Nんじゃ、自分で付けるしかなかばい! ということで運搬ハンドルを作ってみました。
未装着状態の運搬ハンドル
アルミ構成の作りにしたので剛性バッチリ。両端のアルミプレートは4mm厚。ハンドル部分は芯に10mmのアルミ角棒をセレクト。MDFボードとアクリル板を接着して手触りを良くした。
ハンドル部のパーツ本体に取り付ける長ネジは130mmの物から150mmの物に交換。
スマートかつ強度も申し分ない工作になったと思う。
ちなみに、TG-151の前モデル・TG-150には運搬ハンドルが付いてました。どうして改悪した、リョービさん。
3●照明のLED化
TG-151には標準で照明は付いていたけれど、物理的にもセッティング的にも鬱陶しかったのでマキタタイプに改造することにした。
フレキシブルアームがちょっと鬱陶しい標準の照明。運搬ハンドルの邪魔にもなるので撤去。マキタの卓上グラインダー「
GB602W」は左右両方のディクスに個別にライトが備わっているのでTG-151のように1つしか無いライトをイチイチ向ける必要がないのだ。
マキタ 卓上グラインダ GB602WTG-151改に取り付けるLED照明ユニット。
アイシールドと一体にしたLED照明邪魔にならないようコンパクトに設計。標準のライトは12Vの電球だったので12Vで光るパワーLEDを買ったのだけど、購入してから気づいた。「標準の12Vってもしかしたら交流電源なんじゃね?」
テスターで確かめてみたらやっぱり交流だった…。直流だったらLED使ってましたよね。
整流ダイオードをかまして無理やり直流にしてみたけど、やっぱり高速点滅して使えたもんじゃない…。ブリッジダイオードにすりゃいいのかもしれないが、手元にあった小型の12V ACアダプターを内蔵させて電源にした。
内部。左上の黒い物体がACアダプタ。初めから交流12Vとわかっていれば他に合理的な手段もあったんだけど。
本体との接続はメンテナンス性を考えて取り外しが容易なDCジャック。
ホントはL字型のプラグにしたかったんだけど…。未練ばかりだね。(汗
LED照明の電源スイッチはモーターと分離。モーターを止めてもライトは点いたままにできるので材料の状態が確認でき作業性が上がる。スイッチは操作性に優れたトグルスイッチ。
電源スイッチ。1本の指で同時操作も可能。 ライトは必ず付けるべき。
4●その他
アイシールド
標準のアイシールドはアクリル板の上げ下げがイマイチスムーズではないので、LED照明ユニットと一体にする方針もあり新造することにした。
剛性を持たせるためにアルミアングル材をアームに採用。アイシールドの取り付けボルトにはバネワッシャを2つ組み込みテンションがかかるようにする。
スムーズで固定力もあるアイシールドになった。 アクリル板も四角い物を新造しようと思っていたが、ゴミを出すのも何なので付属の楕円アクリル板を流用することにした。
100mmディスク装着
150mmのフェルトディスクって結構高価なので、100均で売っているディスクグラインダー用の100mmディスクも使えるように工夫してみた。100均で売っていても売価は200円だけど。
ディスクグラインダー用100mmディスク装着の図ディスクと本体の間に自作のアダプターを挟んで幅を調整。
アダプタを挟み込むことでナットの露出をなくす。アルミ製自作アダプタアダプタは
自作卓上トリマーテーブルとボール盤を用いて製作。フライス盤の真似事ができる自作卓上トリマーテーブルはナカナカ使えるヤツだ。
デザイン
本体がシルバーとブラック配色だったのでそれに倣ってシルバー/ブラックに着色。
違和感のない配色。
KYOCERAロゴのデカールをMD-5500で制作して貼付。ロゴがあると本物感が出ます。
■使用材料
・20mm厚パーチクルボード
・15mm厚パーチクルボード
・9mm厚MDFボード
・5.5mm厚MDFボード
・2.5mm厚MDFボード
・2mm厚透明アクリル板
・1mm厚透明塩ビ板
・3.2mm厚鋼平板
・各種アルミ材
・パワーLED
・12V ACアダプタ
・セメント抵抗
・トグルスイッチ
・DCプラグ
・DCジャック
・各種ネジ/ナット
・防振ナット
・3mm厚ゴム板
■使用工具
・スライド丸ノコ
日立工機 C6RSHC・テーブルソー 14式中型自作テーブルソー
・テーブルソー プロクソン スーパーサーキュラソウテーブル28070 改
・テーブルソー プロクソン ミニサーキュラソウテーブル28006 改
・トリマーテーブル
・卓上ボール盤
レクソン DP2250R・ドリルドライバ
日立工機 DS10DAL・ドリルドライバ
日立工機 DS10DFL・インパクトドライバ
日立工機 WH14DDL・ホットガン
リョービ HAG-1551・ハンダコテ goot PX-201
・+ドライバー #0、#1、#2
・ワイヤーストリッパー
エンジニア PA-06・ハンダコテ good
・ピンバイス
・彫刻刀
・鉄工用ノコギリ
・鉄工用ヤスリ
・木工用ヤスリ
・ペーパーヤスリ
・六角レンチ
・レンチ
・各種クランプ
・ノギス
ミツトヨ CD-15PSX・コンベックス
タジマ Gロック-13・木工用ボンド
・万能ボンド
ボンド ウルトラ多用途S・U(クリヤー)120ml・
ボンド G17 速乾強力 170ml・両面テープ
・墨汁
・塗料 油性ニス
・塗料 ラッカー
・パソコン Apple Mac Pro
・パソコン Apple iBook G3
・プリンタ ALPS MD-5500
総評
以前から欲しいと思っていた卓上グラインダー。実は運搬ハンドルが付いたS社の製品を購入したことはあるのですが、振動が酷過ぎてすぐ処分してしまったのです。それでしばらく卓上グラインダー熱も冷めていたところ…、やっぱり欲しい!と物欲が復活。三流メーカーには懲りたのでリョービ(現・京セラ)かマキタの製品で検討。で、コスパに優れる京セラをチョイス。ホントに自分はマキタとは縁が無いなぁ。(苦笑
TG-151も振動は発生したけど三流メーカー品に比べればまったく許容範囲。ただ、やはりご近所迷惑になるようなマネは極力避けたいので防振を施した次第。そして使い勝手向上のための運搬ハンドル。ついでにLED照明って感じですね。
スマートに仕上がってまぁまぁじゃないでしょーか。これでアルミ材をバリバリ研磨できる。
放置しているSDP-300Vの大改造もいい加減完成させないと。
なお、メーカーは改造を認めていません。改造する場合は自己責任で行ってください。