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備忘録・自作テーブルソー・自作塗装ブース・DIY等

スーパーサーキュラソウテーブル大改修計画 完了!

2016/04/11 00:42  
プロクソン スーパーサーキュラソウテーブル NO.28070 大改修計画 完了しました! 地球上の小型テーブルソーユーザーは刮目せよ!


精度を保つのにちょっと苦労しました。0.1mm単位の工作。

 名付けて、「スーパーサーキュラソウテーブルNO.28070 高精度プレミアムバージョン(英語表記:SUPER CIRCULAR SAW TABLE NO.28070 HIGH PRECISION PREMIUM VERSION)」!(名前長っ)。略して「28070 改」(短っ)。

 これでテーブルソーはE-Valueの「ETS-10KN」、プロクソンの「ミニサーキュラソーテーブル NO.28006」、14式中型自作テーブルソーに次ぐ4台目。ETS-10KNはもう処分済みなので手持ちは3台体制になりますね。


 14式中型自作テーブルソーに十分満足していたので28070は必要というワケじゃなかったけど、安かったのでつい衝動買いしてしまった。14式は丸ノコをベースとした設計だったため刃の傾斜や昇降の操作がちょっと面倒で、その不便を解消すべくサブ機として28070の戦力化を決定しました。


改修前の28070。28070改と比較すると余計シンプルさが際立つ

 28070の良いところはそのコンパクト性。もっと小さい弟分のミニサーキュラソウテーブルNo.28006もありますが、非力かつさすがに小さすぎて汎用性に劣ります。傾斜切りや刃の昇降もできません。その欠点をクリアしたのが28070。パワーも思っていたよりあり、3mm厚のアルミ板も楽々カットできる実力を持つ。
 ただ、コンパクト性を重視した設計の28070もテーブルが狭すぎた。テーブルが狭いと作業性が著しく低下します。そこで、コンパクト性とテーブルの大きさという相反する問題をクリアするため本計画「スーパーサーキュラソウテーブル大改修計画」を発動した次第。

 本計画のコンセプトは高精度・高機能小型テーブルソー。巡洋戦艦金剛が大改装を施され高速戦艦に生まれ変わった…って感じでしょうか。さすがにイージス艦こんごうまでの革新とはいきませんが…。 具体的な工作は次の通り。

1. 設計
2. テーブルの拡張
3. 高機能スライドテーブル
4. スイッチ
5. ダスト対策
6. デザイン性
7. その他

 14式と28006改を踏襲した基本構造に新しいアイディアを付加しました。なお、28070はデフォルト状態でも動作音は大きくないので今回は特別な静音工作は施しません。かなり静かです。


    設計
 設計には数ヶ月費やしました。あーでもない、こーでもないと試行錯誤。コンパクト性を維持しつつ作業性をいかに高めるか。剛性と機能性、デザイン性の兼ね合いを考え、入手可能な部材でパズルを組み立てていく感じ。想像力をフル稼働。


あらら作品史上もっとも複雑な設計。組み立て易さや故障時の対応も考慮。

「28070 改」の設計図をあららStoreで販売開始しました。(2017.10)
分かりづらいです。推察力とイラレ必須です。サポートはできません。


・構造
 元のボディからモーターユニットとテーブル、基板を取り出します。その他は用済み。


シンプルな構成なので改造も比較的やりやすい

 ボディの設計はコンパクト性と剛性、精度を重視。テーブルを広くしつつ、空母の飛行甲板のようにテーブルを張り出すことで設置面積は逆に小さくしてやりました。狭い作業台にも置くことが出来る。

  

  
28070
(W300mm×D260mm)
28070改
(W294mm×D243mm)
若干だけど小さくなった。本当にギリギリの設計。我ながらよくまとまった。(笑


基本構造はMDFボード。剛性に留意して設計。

 本体ボディは14式と同様、MDFボードで作製。サイドに18mm厚、後方に9mm厚を使い縦剛性を、手前にアルミアングル材を取り付けて横剛性を確保しました。天板は12mm厚MDFボードを配置。その上に3mm厚アルミ複合板、3mm厚アルミ板をセット。

 基板はMDFボードを切り込んで設置スペースを確保。


とにかく狭いので1mmの隙間も無駄にできない。

 2mm厚樹脂板で隔壁を作り切り屑の侵入を遮断。



・精度
 今回はこれまでの工作で最高の精度を追求。0.1mmの大きさを実感することになりました。ただ、どうしても若干の誤差は出てしまいますね。

    テーブルの拡張
 14式と同じように左右後方に拡張テーブルを展開させる構造。



 本体テーブルの横幅は4レール構造が成立するギリギリの356mm。奥行きはフロントスペースを100mm延長した342mmに設定。これに拡張テーブルが展開する設計にします。



・本体テーブル
 28070の最大セールスポイントであるコンパクト性をあまり損なわない範囲で拡張する。
 左に55mm、右に40mm、前に100mm拡張して左右356mm、前後342mm。面積は1217.52cm2。標準テーブルは592.2cm2なので二倍。これだけでかなり使い勝手が良くなります。


拡張部分は3mm厚アルミ板を設置。

・レフトサイドテーブル
 14式とまったく同じ、折りたたみ式。折りたためるギリギリのサイズ・150mm。


コスト削減のためアルミ複合板で製作。



・ライトサイドテーブル
 ライトテーブルは電源コードの接続とメンテナンス窓の関係からレフトテーブルのような折りたたみ式にはできません。14式のような取り外し式もちょっと鬱陶しいので28070改では新機軸の拡張テーブルを採用しました。一見よくある伸縮式の補助テーブルですが…


170mm伸びます。

 テーブル部に目盛りステーを内蔵! (たぶん)世界初、あららオリジナルアイディア。


な、なんと、目盛りがっ!

 展開させることで平行定規がセットできるテーブルを実現! 平行定規が使えると作業性が格段に良くなります。


展開させてから補助テーブルをセットします。コイツは特許を取っておきたいねー。我ながら画期的。

 脚も付いているので重い部材も安心して載せられる。


高さ調整ができる構造。至れり尽くせり。

・バックテーブル
 こちらも14式を踏襲ですが、セットアップが簡単で強度もある折りたたみ構造にしました。ただ、折りたたみのアームは作るのがシビアで面倒くさいんですけどね。


130mm拡張。長い部材切断に対応します。



・微調整機構付き目盛りプレート
 厚みの異なるチップソーでも正確な目盛り合わせができるように目盛りプレートの位置を調整できるようにしました。本体及び左右拡張テーブルの目盛りが移動できます。フロントテーブルは固定式。


目盛りはプレート状になっていて1mmの範囲で調整可能。

・フロントテーブル
 本計画で初採用のフロントテーブル。名前の通り本体の手前に取り付けて奥行きを拡張します。12mmアルミ角パイプを2本本体に差し込むことで接続する。


長い部材の切断もこれでやりやすくなる。


接続パイプを本体に挿入。強力磁石で軽く固定。


折りたたみの脚には高さ調整機構を施しています。

 以上のテーブル拡張で市販の汎用テーブルソーに匹敵するテーブル面積を実現。コンパクト性と作業性を両立させました。14式中型自作テーブルソーもあるので小型の28070改はこの程度のテーブルで十二分。



    高機能スライドテーブル
・平行定規(リップフェンス)
 28006改で製作した物とほぼ同じ構造。15mmアルミ角バイブで製作。固定はパッド付きボルト式。


全長393mm。アルマイト処理したアルミなので滑りが良い。ちなみにデフォルトの平行定規は全長263mm。

 ただし、今回の平行定規はひと味違います。なんと、伸縮式になっていてフロント拡張テーブルにも対応してしまうのです!


(たぶん)世界初の伸縮式平行定規! 全長585mmに伸長。

 使用したパッド付きボルトは高品質なイマオ製を採用。今まで100均のCクランプのものを流用していましたが締め付け時に若干のブレを起こし、高精度を求めた28070改にはふさわしくないと判断し変更しました。


100均(左)とイマオ製(右)。締め付けてもブレがない。100均とは品質が違う!お値段は10倍高いけどね。


・標準スライドテーブル
 ケガキ上を押し込めるので安定した切断が可能な2レール構造のスライドテーブル。こちらも基本的に28006改や14式で製作したものと同じですが、使い勝手を少し向上させました。


左右中央にセットできる4レールレイアウト


ストッパーのツマミはサトーパーツの「K-5424」。ミニバイスのツマミは「K-5432」。


小さい物の切断にスライドテーブルは不可欠。

 14式では別々に作りましたが、28070改では傾斜切りにも対応した設計にしました。



 固定式だった14式のミニバイスをスライド式にして自由な位置に素早く固定できるよう仕様変更しました。


スライド式になって使い勝手が格段に向上! ナイス、オレ。

 ストッパーのバッド付きボルトも高品質なイマオ製をチョイス。


100均物だと固定時に微妙なズレが発生。イマオ製で問題解消!


・アングルスライドテーブル
 角度切り専用に新設計したスライドテーブル。標準スライドテーブルのケガキ上を押し込めるシステムを角度切りでも実現できないものかと本っ当に考えて生み出しました。0°〜45°の範囲で自由に角度を設定できる。


これも世界初のシステムじゃないでしょーか。スパナは強力磁石にて固定。


スライド式ミニバイスのダブル装備で固定力バッチシ。安定した角度切りが可能。

 残念な点は、セットアップに8mmのスパナが必要ってことですね。極力工具レスにして作業をイージーにしたいのですが、今回はコンパクト性と固定力を優先させました。スパナはスライドテーブルに常備。

 ツマミはすべてサトーパーツ製。滑り止めのローレット加工をしているのでしっかり回せて使いやすい。

    スイッチ
 スイッチも14式をそっくり踏襲。本体前面に主電源スイッチ、モータースイッチを設置。主電源スイッチを入れないとモータースイッチをONにしても回りません。主電源スイッチを入れるとパイロットランプが光り視覚で電源ON状態が確認できる。


左からモータースイッチ、USB電源スイッチ、主電源スイッチ。


パイロットランプはスイッチ横とテーブル上面に設置。


スイッチボックス内部構造。

・フットスイッチ
 もはやテーブルソーにはなくてはならない必須アイテム。有ると無いとじゃ使い勝手に雲泥の差があります。14式や28006改で製作した物は厚みが12mmほどありましたが、今回は6mmと半分にまで薄型化しました。ちなみに、DCジャック仕様なので28006改との互換性があります。


14式(左)と28006改(中央)のフットスイッチとの比較。薄くなりました。


本体の右側にDCジャックを設置。

 一応切り屑が侵入しないよう防塵対策も施している。


構造は超シンプル(笑


    ダスト対策
・ダストボックス
 14式のものをそのまま踏襲。ただ、容量が小さいのでこまめなゴミ捨てが必要。


引き出し式なのでゴミ捨てが簡単。

 中には自作ハニカムフィルターを設置して切り屑の舞い上がりを防止。


角には三角窓を空けてゴミを捨てやすくする。段ボールの穴で減音効果も少し期待。


14式のダストボックス(左)との比較。かなり小さいです。

・ダストフェンス
 テーブル上の切り屑が飛び散らないようにする簡易フェンス(右設置専用)です。影で暗くならないように乳白色の樹脂板で製作。段ボール製自作ハニカムフィルターに切粉が飛び込むようにして飛散を防ぐ。減音効果も少しあるかも。


まぁ、あまり見栄えの良いものではないですが、実用性重視ということで…

 実際に使ってみてわかったことだけど、傾斜切り時にすごい威力を発揮!


折りたたみ式にしたので収納スペースに困らない。

 28070改では掃除機接続パイプ設置を見送りました。14式でも掃除機を接続することがあまりないんですよね。ダストボックスがあるから必要無いということもあるし、なにより掃除機がうるさいから。(苦笑

 …と考えて作ったけど、静かで小さい掃除機なら接続してもいいかもと考えを改め、「掃除機サイレントボックス」を製作しました。(2017.5)


掃除機サイレントボックス

 ハンディタイプの掃除機をサイレントボックスに収めた構造。電動工具メーカーが作っている集じん機と同じように電動工具のON/OFFに連動する連動コンセントを装備。パワーコントローラーも付けて掃除機のパワーを制御することも可能。掃除機を取り出せば本来のハンディ掃除機としても使える優れもの。

 改修して後方に接続ホールを開けました。ナカナカ快適です。


新設した接続ホール。ダストボックスはすぐ満杯になってしまうので掃除機吸引は助かる。


 28070はデフォルトだと切り屑がチップソーの回転で巻き上げられやすい構造になっていて、安全カバーをしないと切り屑がチップソーの後方から吹き出してきます。そこで少しでも切り屑の吹き出しを押さえるべく中のカバーをカットしたり、割刃の根元を尖った形状にして屑が刃の回転から離れやすくするようにしてみた。


刃の隙間を詰めた前回の工作では刃がブレる不具合が発生したので修正。


    デザイン性
 今回もデザインにはトコトン拘りました。グラフィックデザインはもちろんのこと、工業デザインも機能性を確保しつつ、いかに格好良くなるか色々考えて設計しました。

 カラーリングはプロクソンカラーとも言うべき濃緑色と黄色を踏襲。ぶっちゃけあまりいい配色とも思っていないのですが、ベースとなっているのがプロクソンなのでプロクソンらしさを尊重しました。まぁ、緑色と黄色は色相的に悪くない組み合わせではあります。
 また、黒を入れると引き締まるので濃緑色と黒のツートンカラーにしました。オリジナルの配色よりいい感じになります。

 濃緑色はタミヤのプラカラー「XF-58 オリーブグリーン」をチョイス。エアーブラシで吹き付ける。
エアーブラシはダブルアクションに限る! シングルはダメよ。

 プレミアムバージョンという設定なのでプレミアム感を出すべくゴールド色を付加。ミラーのカッティングシートでゴールドラインを引き高級感を演出しました。濃緑色とゴールドの組み合わせも悪くない。

 外装はオリーブグリーンをセル画塗りした2mm厚透明アクリル板をボディ全面に貼付。キズついても塗料が剥げ落ちることがありません。


透明アクリル板の光沢が高品位な雰囲気を醸し出す。

・ステッカー・デカールチューン
 あららの定番のデカールチューン。正面とサイドにゴールド色のPROXXONロゴをでっかく貼付。

 フロント部分にはプロクソンドイツ本社をイメージしたドイツ国旗デザインのステッカーを貼付。ただし、日本製なので日の丸をプリント。(笑 日本の技術はドイツにだって負けねぇぇぇぇっ!!! スピードコントロールのボリューム抵抗にはゴールドカッティングシートで作成したステッカーを貼付。ツマミはアルミ製(K-29-6.1 )をチョイスして質感アップ。



 平行定規とスライドテーブルにもPROXXONステッカーを貼り付けます。









 ネジの9割以上にステンレス製を使用。ユニクロメッキのスチール製はすぐにくすんで見た目が悪い。なお、残りは磁石にくっつけるためスチール製ネジを使いました。

 ナカナカ格好良く仕上がったんじゃないかなと思います。こうして見ると濃緑色も悪くない。


    その他
・LED照明
 14式の内部LED照明と違って外部を照らす照明です。電圧は5Vなので市販のUSB製品がそのまま使える。スイッチボックスの真ん中に設置したロッカースイッチでON/OFFを行う。


明るいと作業が快適になります。


サイドにもソケットを設置したので状況に合わせて接続場所を変えられる。

・テーブルプレートの新造
 直角切り専用と傾斜切り専用プレートを新造。テーブルとチップソーの隙間を最小にしてバリの発生を低減させます。


標準(左)、傾斜用(中央)、直角用(右) 2mm厚アルミ板で作製。

・割刃の新造
 安全カバーは何かと邪魔なので割刃のみを装着させるため新造。


1.2mm厚のアルミ板で製作。

 チップソーはアサリ幅1.6mmの「NO.28737 木工・アルミ用チップソウ φ85㎜ 24山」に換装。厚みがあるので固い物でも刃が歪むことなくキレイに切断できる。実際のアサリ幅は1.8mmあったけど…
 デフォルトのNo.28736(アサリ幅1.2mm)やNo.28731(アサリ幅1.0mm)はすぐ歪んでしまってダメでした。

No.28737No.28736No.28731No.28735
・工具
 補助テーブルに45°傾斜切り専用プレートと2.5mm、3mmの六角レンチを取り付けて作業を素早く行えるようにしました。




●機器仕様
電源:100V 50/60Hz
消費電力:200W
回転数:3,500~6,000minˉ¹(回 ⁄ 分) スピードコントロール付
機体寸法:W398mmxD375mmxH180mm(突起物除く)
補助テーブル展開時:W697×D699×H180mm
取り付け可能ブレード:φ50~85mm
ブレードの角度調節:90~45度
ブレードの高さ調節:0~26mm(φ85mmブレード 90°時)
最大切断厚:刃傾斜90°:26mm/45°:19mm
重量:約16kg
定格使用時間:15分


●使用工具
・スライド丸ノコ 日立工機 C6RSHC
・テーブルソー 14式中型自作テーブルソー
・テーブルソー プロクソン ミニサーキュラソウテーブル28006 改
・卓上ボール盤 レクソン DP2250R
・ドリルドライバ 日立工機 DS10DAL
・ドリルドライバ 日立工機 DS10DFL
・ドリルドライバ リョービ CDD-1020
・インパクトドライバ 日立工機 WH14DDL
・ホットガン リョービ HAG-1551
・ドリルガイド 神沢 K-801
・+ドライバー #0、#1、#2
・電工ペンチ
・リベッター
・ハンダコテ
・ピンバイス
・彫刻刀
・鉄工用ノコギリ
・鉄工用ヤスリ
・木工用ヤスリ
・ペーパーヤスリ
・六角レンチ
・レンチ
・各種クランプ
・ノギス  ミツトヨ CD-15PSX
・コンベックス タジマ Gロック-13

・木工用ボンド
・万能ボンド ボンド ウルトラ多用途S・U(クリヤー)120ml
ボンド G17 速乾強力 170ml
・シリコン ボンド シリコンシーラント(ブラック)
・両面テープ

・パソコン Apple Mac Pro
・パソコン Apple iBook G3
・プリンタ ALPS MD-5500
・プリンタ OKIデータ C811dn
・ラミネーター

・総 評
 世界最強のスーパーサーキュラソウテーブル 28070 完成ッ!!
 と言ってもいいくらいの出来と自負します。14式中型自作テーブルソーもナカナカですが、それを上回る精度とギミックを実現。とは言ってもやっぱり細かい失敗や反省はありますね。今回は実現できませんでしたが、次は微調整ができるストッパー等を開発したい。まだまだ匠の領域には遠いです。

 今回の工作で一番苦労したのはやはり精度を出すところ。0.1mm単位で組み立て、基本的に0.3mmを超えてズレた場合は作り直し。ガイドレール等の重要部分は誤差0.05mm以下。特に難点だったのが穴開け。ボール盤を使っても大きい穴はどうしても中心点が微妙にズレるのでボール盤の高精度改修を実行しました。
 また、アルミ材を多用したので質感は上がりましたが、重量もかなり増えました。小型ながら市販の汎用テーブルソーに匹敵する重さになったので計画していた固定用フックを省略しました。

 ネットで検索しても28070を改造している人ってほとんどいないのが不思議。みなさんデフォルト状態で満足しているんでしょうか?(メーカーは改造すんなって言ってるけど(苦笑) 自分はとてもじゃないけど使ってらんないと感じた…。少しでも使いにくいと思ったらその道具はNGです。

 今回の大改修で格段に使い勝手が向上しました。14式と同様、こういう小型高性能テーブルソーって市販されていないので貴重なツールになりますね。世界に唯一無二の存在。なお、受注生産の場合は120万円になります。28070改に120万円もの価値はありませんが、製作に手間がムチャクチャかかるので120万円かかります。(苦笑 ただ、機械メーカーにオーダーメイドしたら300万円以上するかもね。

 改修内容をマニュアルにまとめて配布しようと思いちょっと作ったのだけど、工作内容があまりにも細かくシビアなのでマネする人なんかいないなと思い、作るのやめました。マニュアル制作だけでも大変な労力が必要です。

【警告!】メーカーは改造を認めていません。手を加える場合は自己責任で行ってください。

 お次は大型家具「キッチン引き出しテーブル」の製作だ! 電動工具ばっかり作っていても仕方ないからね。(苦笑

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コメント

◎コメントは内容確認後に掲載となります。なお、責任持てないので技術的質問には原則応じていません。

1. 無題

あららさん、こんにちは

楽しく製作風景を拝見しました。
随所にこだわりが感じられて素晴らしいですね。

一つ面白かったのはダストフェンスですね。他には見たことの無い機構なので。
効果のほどはどうですか?

2. 無題

勇魚さん

いらっしゃい。
ダストフェンスは本当に思いつきですね。
マンションの一室で使うので切り屑の拡散を極力抑えたいと思い考えました。
効果はまぁまぁといったところでしょうか。
拡散しない反面、テーブルの上に切り屑が溜まります。(苦笑

3. 無題

ほぼ全ての記事を隅々まで拝見させていただいております。機能と仕上がりの素晴らしさに唯々感心し、感動しております。
私もあららさんの記事を参考にスーパーサーキュラソウテーブルNO.28070 を購入し、同じくテーブルの狭さに困り果て、この記事を参考に遙かにクオリティの低い工作をしようと検討中です。
一点、教えていただきたいのですが、オリジナルのテーブルの溝は8mmかと思いますが、その溝に合うスライドテールの足は何をお使いになられたのでしょうか。アルミ材を削って使われたのでしょうか。それたも何かを代用されたのでしょうか。よろしくお願いいたします。

4. 無題

takoさん
興味を持って頂きありがとうございます。隅々まで読まれるとなんかちょっと恥ずかしいですね。(苦笑;
スライドテーブルの足は10mm幅2mm厚のアルミ平板を8mm幅に削って作りました。
当拙文が少しでもお役に立てば幸いです。工作の方、ガンバってください。

5. 無題

ここまでくると、キット化して販売して欲しい。
モーターパワーアップと替え刃大型化だけでも出来れば、かなり良くなるはず。キット化したら買います。

プロフィール


あらら

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